お子様の矯正治療は、2つのステージに分けて治療を行います。
顎の成長が旺盛な混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)に、その成長をうまく利用して行う治療です。歯列拡大や、顎の成長促進・抑制、萌出困難な歯の萌出誘導などを行います。
永久歯列が完成してほぼ顎の成長が止まった後に、主に個々の歯の整列を行い、緊密なかみ合わせをつくる治療です。
1期治療(小児矯正)では、正しい顎の成長やかみ合わせを妨げている要因があればそれを取り除き、主に顎の成長や歯の萌出にアプローチした治療を行います。その後、2期治療(本格矯正)では、主に歯のガタガタ(叢生)を直し、緊密な咬み合わせを作ります。成長に合わせて治療の的を絞ることで、効率的に治療を進めることができ、それぞれの治療の負担を減らすことができます。
歯の萌出や顎の成長が旺盛な時期に矯正治療を開始することによって、未治療の場合にその後おこりうる不正咬合の程度を軽減することが目的です。2期治療(本格矯正)の前に1期治療(小児矯正)を行うことで、その後の治療の難易度や本人の負担はぐっと少なくなります。
受け口は、早期に治療を行うことに大きなメリットがあります。3歳以降の受け口は、自然治癒の確立が約6%程度と低く、治療せず長期間放置してしまうことで健全な成長を妨げてしまうことが多いためです。1期治療より前の段階の乳歯列期に、早期初期治療(0期治療)として治療を行うことが望ましいです。
出っ歯、受け口、開咬合、歯のガタガタなど、歯並びに不正があるお子さんには、お口に関する癖をお持ちのことがあります。その場合は必要に応じて癖の治し方や唇の筋肉や舌の筋肉トレーニングを指導します。(MFT)
このような場合も、お口に関する癖があることがあります。癖の改善や、筋機能のトレーニングにより改善する場合もあります。
顎の発達や歯列に異常があることがあります。そのまま放置すると、歯並びが悪くなるばかりでなく、顎関節の発育にも影響が及び、顔面が歪んでしまうこともあります
6歳臼歯と、下の前歯が2〜4本ほど生える頃に一度歯並びのチェックを受けることをお勧めします。1期治療で出っ歯やガタガタの度合いを減らしておくことで、2期で行う本格矯正の負担が少なくなります。
この場合、後続永久歯が欠損していたり、永久歯の埋まっている位置に異常があったりすることもあります。2次的な不正咬合を防ぐために、早めのご相談をお勧めしています。
この場合も、後続永久歯が欠損していたり、永久歯の埋まっている位置に異常があったりする可能性があります。必要に応じて、歯が生えるようにスペースを作ったり、埋伏歯を引いて誘導してあげる治療が必要な場合があります。
歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド) | 3~7歳の受け口が対象。使用期間の目安は、1年から2年。(症例により異なる)。可撤式、夜間使用。 | |
バイオネーター、FKO | 6〜12歳の出っ歯に対応。可撤式、夜間使用。 | |
急速拡大装置 | 6〜12歳の上顎が狭い人に対応。上顎を拡げる装置。固定式。指示通りにネジを回す。使用目安1年半。 | |
拡大床 | 6〜12歳の歯列が狭い人に対応。歯列を拡げる装置。可撤式。指示通りにネジを回してもらう。使用目安2年半。 | |
リンガルアーチ | 6〜12歳の下の歯列が狭い人に対応。固定式。下顎歯列を拡げる装置。使用目安1年半。 | |
サジタル | 6〜12歳、歯を後ろへ動かす装置。可撤式。指示通りにネジを回す。使用目安2年半。 | |
バイメトリックディスタライジングアーチ | 6〜12歳、歯を後ろへ動かす装置。固定式。使用目安1年半。 |