歯に固定させるワイヤーやブラケットを使わず、取り外しができるマウスピース型の装置で歯を動かす矯正法の総称です。装置のメーカーによって、特徴や適応症、治療の流れが異なります。
透明度が高く、薄いプラスティックでできているので、目立たず、周囲の人に気がつかれにくいのが特徴です。
歯磨きや食事の際には取り外せるので、清掃性に優れ、お口のケアを治療前と変わらずに行えます。
構造がシンプルなため、装置による口内炎が出来にくく、発音も妨げにくいです。
取り外し可能とはいえ、食事と歯磨き以外の時間はずっと装着していないと治療が進みません。指示通りきちんと使用できる人向きの治療法といえます。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、米国アライン・テクノロジ−社が開発した新しいマウスピース型矯正装置です。2012年時点で全世界累計210万人がこのシステムで治療しており、その治療実績に基づいて作られた独自のソフトウエアを駆使して治療計画を立てているのが特徴です。
※ マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、海外で制作されるため、完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用救済制度の対象外となる場合があります。
まずは、矯正医とのカウンセリングを行います。お口のお悩み、治療の御要望、ライフスタイルなどについてお伺いします。マウスピース型矯正装置(インビザライン)のメリット・留意点、他の矯正方法との違いなどを詳しく説明していきます。
通常の矯正治療と同じく、精密検査を行います。レントゲンや歯の型取りを行い、現在のかみ合わせと骨格の状態を詳しく分析し、矯正医が治療計画を立案します。マウスピース型矯正装置(インビザライン)と併用する補助装置や処置などが必要かどうかも検討します。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)での治療を始めることを決められたら、装置製作の為の精密な型取りをします。
クリニックで行った検査のデータは、米国アライン・テクノロジー社へ送ります。
送られた歯型は3Dデータ化して、コンピューター上に再現されます。その後、独自ソフト(クリンチェック)を使い、治療完了までの動きを3D動画で再現します。
矯正医は、患者様のそれぞれの歯の状態に合わせてシュミレーションの途中経過をチェックし、治療計画と照らし合わせます。修正の指示を加えて承認すると、装置が一括製造されます。
装置(アライナー)がクリニックへ届いたら、治療スタートです。装置の取り扱い説明をします。通常は患者様で2週間ごとに新しいアライナーに交換していただき、歯の移動の確認のため、4〜6週間に一度通院していただきます。